ブ ラジル北東部パライバ州とセアラ州の間に位置するリオ・グラン デ・ド・ノルテ州の州都ナタールは、1年中照りつける太陽と、美 しいビーチ、湖と砂丘で観光客を魅了します。1994年にアメリ カNASAからアメリカ大陸でもっとも澄んだ空気の都市と認定さ れ、環境保護のモデル都市とされています。ヴィア・コステイラ というこの土地のリゾートエリアを始めとしたホテルや観光関連 施設の設備はすばらしく、ここのホテルはすべて最高級のサービ スでゲストを迎えます。ジェニパブ砂丘やパハショ・デ・マラカジ ャウ(岩の間にできた海水の小さな湖)や湖などバギーでのドラ イブは観光客に大人気。水上スポーツも盛んで、海から吹く風の おかげでウィンドサーフィンやカイトサーフィンを十分に楽しめ ます。そして、時期はずれのカーニバルも国内外から多くの観光 客を集めます。レストランでは、地方の名物料理である天日に干 した肉を焼いたカルネ・デ・ソルや、ピーナッツファッジ、クス クス、ココナッツのデザートなどさまざまなメニューが揃い、ポ ンタ・ネグラ・ビーチにはレストランやバーが建ち並び賑やかで す。ナタールはブラジル国内で最もヨーロッパに近い都市なの で、スペインやポルトガルからの定期航空便があります。
ナタールに着いたら
国内外からのフライトが離発着するアウグスト・セヴェロ国際 空港はパルナミリン市にあります。空港からホテルへは、タク シーかレンタカーのいずれか。空港の出口付近に登録されたタク シーの乗り場があり、主要ホテルが集まるコステイラ通りまで約 US$25.00。
持ち物
サンバイザー、リップクリーム、サングラス、帽子、軽装とスニー カーが基本です。正午前後は非常に暑くなるのでこの時間帯にビー チへ行くのは避けたほうが良いでしょう。時期によっては、日照時 間が15時間もあります。脱水症状にならないように、常に飲料水 を携帯してください
ナタールの主な地区
ナタールは主に北海岸、南海岸と内陸地に分かれています。
北海岸(Litoral Norte) ジェニパブ・ビーチ(Praia de Genipabú):ビーチ、砂丘、湖、ら くだが見られます。ホテルを出て、バギーで北の海岸線を進むと、 アエロブンダ(砂丘の頂上から湖に向かって滑走し飛びこむ)やエ スキブンダ(砂丘の急斜面をお尻で滑り降りる)ができる砂丘を通 り、自然あふれるジェニパブ・ビーチに到着します。
マラカジャウ・ビーチ(Praia de Maracajaú):
美しい珊瑚礁に囲ま れたパハショ・デ・マラカジャウと呼ばれる海岸の風景はカリブやタ ヒチに匹敵します。海の中の動植物を満喫したいダイバーにも、ひ たすら泳ぎたいスイマーにも、目の前に美しい自然が広がります。 海岸から7km先には海面にデッキが設置されています。
プナウ・ビーチ(Praia de Punaú):
日常から離れゆっくり休みた い。誰もいないビーチを散歩したい。そんな思いを叶えてくれる 美しい海岸です。
プナウー川や海で泳いだり、砂丘を散歩したり、サッカーやバレ ーボールを楽しんだり。何もせずに、ただ時間が過ぎて行くのを 感じるのも素敵なひと時です。
南海岸(Litoral Sul) カムルピン・ビーチ(Praia de Camurupim):
心地よい海岸沿い で、満潮時には海水浴やウォーキングで終日楽しめます。 クニャウ・ビーチ(Praia de Cunhaú):ナタールからBR-101街道 を95km行くとカングアレタマ市のクニャウ・ビーチに着きます。 ここでは、いかだに乗ってクニャウ川を上り蟹の生息地や地元の 動植物を観察できます。最後は川の反対側の無人の海岸で休憩。
ピパ・ビーチ(Praia da Pipa):
ナタールから85kmの無人海岸。崖 やヤシの木、環境保護地域の美しい自然が広がります。潮の状況 によりイルカを見ることができるかもしれません。
南ビーチ(Praias do Sul):
ポンタ・ネグラを通り過ぎ、ロケット打 ち上げ基地、バヘイラ・ド・インフェルノ(Barreira do Inferno)、 コトヴェロ・ビーチ(Praia de Cotovelo)、ピランジ・ビーチ(Praia do Pirangi)、ピランジ・ド・スール・ビーチ(Praia do Pirangi do Sul)を巡ります。世界最大のカシューの木もあります。潮が引い ている時はピランジ・ビーチの水溜りで、潮が満ちている時はコト ヴェロ・ビーチで休憩しましょう。
バイア・フォルモザ・ビーチ(Praia de Baía Formosa):
ここか ら見られるアトランチカ森林は、星の森林と呼ばれ、特殊な植物 からは香水に使われるエッセンスが抽出されます。透明な水のコ カ・コーラ湖や美しい海岸を満喫してください。
内陸地(Interior) ペドラ・ダ・ボカ(Pedra da Boca):
リオ・グランデ・ド・ノルテ州 とパライバ州の州境に位置し、文化や伝統、グルメなど満喫でき ます。他に、カーザ・デ・アレイアやペドラ・ダ・ボカという砂山や 岩など自然の中のエコ・ウォーキングも楽しめます。
観光ルート
レイス・マゴス要塞(Forte dos Reis Magos):
1598年にポテンギ 川の河口と大西洋に挟まれた場所に築かれた星型の要塞。内部に は淡水の井戸やチャペル、宿舎や砲台のほか、ブラジル発見の碑 もあり、ナタール発祥の地でもあります。国内の歴史遺産に登録 され、博物館として植民地時代の歴史を展示しています。1633 年と1654年にはオランダ人の支配下に置かれました。ガイドツ アーも開催されています。市街地から離れているのでアクセスは タクシーで。T Praia do Forte, km 5 F (84) 3202-9006 H 毎日 8:00~16:30
アルベルト・マラニョン劇場(Teatro Alberto Maranhão):
1818年 着工、1904年に完成したこの劇場は、リオ・グランデ・ド・ノル テ州の歴史的芸術遺産に登録されています。19世紀末のフランス 建築要素を保ち、内部の入口と客席はベルギー産陶器を使用して います。ネオクラシック建築は改装され、鏡やクリスタルのシャ ンデリアに魅了されます。ホテル地区から離れているのでアクセ スはタクシーで。 T Rua Augusto Severo s/n, Ribeira F (84) 3222-3669 U www.teatroalbertomaranhao.rn.gov.br H月曜から金曜14:00~18:00
バヘイラ・ド・インフェルノ打ち上げ基地(Centro de Lançamento da Barreira do Inferno):
1964年に建設が開始された基地は、市 街地から17kmはなれたポンタ・ネグラ・ビーチ付近の約5km2の広 さに30棟近くの近代的なビルが建ち並び、敷地内には、様々な種 類のロケットの打ち上げ設備の他、燃料倉庫やロケット格納庫、 精巧な気象研究施設があります。追跡レーダーやテレメーターも あり、ブラジルのスペース・センターと呼ばれています。南米初 のロケット打ち上げ基地で、その重要性は世界で第4位。空港に 近く、市街地やヴィア・コステイラから離れているのでアクセス はタクシーで。往復の料金をドライバーと交渉すると良いでしょ う。見学は3日前までに電話予約が必要です。T Rodovia RN-063, km11 F (84) 3216-1400 H 月曜と水曜13:00~16:00、火曜と木 曜9:00~11:00、13:00~17:00、金曜8:30~11:00 U www.clbi.cta.br
パルケ・ダス・ドゥナス砂丘公園(Parque das Dunas):
ナタール 市の東側にある敷地面積1,172ヘクタールの砂丘には270種類の木 々が茂り、砂丘の生態系を観察できます。蘭の他、パウ・ブラジ ル、パウ・ダルコ・ロショ、ぺロバなどブラジル独特の樹木が見ら れます。野生のキツネや大蛇をはじめ、さまざまな動物も生息し ています。1994年にユネスコのサウスイースト大西洋岸森林保護 区群の一部と認められ、1999年には国内のアトランチカ森林保護 区群と認定されました。アクセスはタクシーかバギーで。 T Av. Alexandrino de Alencar s/n, Tirol F (84) 3201-3985 U www.parquedasdunas.rn.gov.br H 毎日
ナタール観光センター(Centro de Turismo de Natal):
19世紀末 に建設。浮浪者の避難所、孤児院、刑務所と時代と共に姿をか え、1976年には観光センターが設置され、かつての独房がそれぞ れの売店となり、民芸品や手作りの作品を販売しています。ここ からは市内とポテンギ川を一望でき、毎週木曜日の22時から「観 光客とフォホー」という民族音楽のイベントが開催されます。こ のイベントでは観光客にフォホーの踊り方を教えてくれます。タ クシーを利用して、帰りの予約をしておくと良いでしょう。 T Rua Aderbal de Figueiredo 980,Petrópolis F (88) 3211-6149 U www.forrocomturista.com.br H 月曜から土曜8:00~19:00
聖母アパレシーダ・ダ・アプレセンタソン(Igreja Matriz Nossa Senhora Aparecida da Apresentação):1599年12月25日にナター ルで最初のミサをあげた教会です。1786年からの敷地拡大や改装 工事を経て、1862年のタワー建設で完成。リオ・グランデ・ド・ノ ルテ州の歴史建物遺産で、ナタール大司教管区下にあります。ア クセスはタクシーで。 T Praça André de Albuquerque s/n, Cidade Alta F (84) 3222-2245
ピランギのカシューの木(Cajueiro de Pirangi):
毎年約100,000個 のカシューの実をつけ、頂の広さは8,500m2もある世界最大のカ シューの木。ガイドツアーに参加すると、なぜこれほどまでに巨 大化したのか、この世界唯一の巨大樹木をどのように保護してい るのか等の話が聞けます。付近には、レースや小物などおみやげ 品を売る民芸市場が開催されています。市街地から離れているた めアクセスはタクシーで。 T Av. Deputado Marcio Marinho km28, Praia de Pirangi F (84) 3211-4959 H 毎日7:30~17:30
チレ通り(RuaChile):
19世紀初頭、リベイラ地区の中心地であ ったこの通りは、当時アルファンデガ・エ・コメルシオ(税関と商 業)通りという名前でした。1850年から綿花や砂糖、干し魚な どの倉庫が建てられました。建築物としても歴史的にも重要な 建物が建ち並んでいるため付近は歴史的保存地区に指定されてい ます。1869年から1902年まで州宮だった建物は、イザベル皇女 の夫デウ伯爵が宿泊したことで有名です。3階建てのネオクラシ ック様式で、当時は一番高い建物でした。民間伝承研究者のカマ ラ・カスクド氏が住んだ詩人フェレイラ・イタジュバ氏の家もこ の通りにあります。終日かけて市街地と博物館をめぐるのも良い でしょう。ホテル地区からは離れているのでタクシーの利用が便 利です。T Rua Chile, Ribeira
博物館
カマラ・カスクド博物館(Museu Câmara Cascudo):
市内で最も 重要な博物館です。その名前の由来、リオ・グランデ・ド・ノル テ州出身の作家で民間伝承研究者のカマラ・カスクド氏の作品を 通して、リオ・グランデ・ド・ノルテの地理や歴史、人々の発展 などを見学できます。 T Av. Hermes da Fonseca 1398, Tirol F (84) 3221-2335 U www.mcc.urfn.br H 火曜から金曜8:00~11:00、14:00~17:30、土 曜と日曜13:00~17:00
カフェ・フィリョ博物館(Museu Café Filho):
この土地出身のた だ1人の大統領、カフェ・フィリョの、労働者の権利を守り抜き50 年代には国家最高地位までたどり着いた人生を写真や所持品、書 類などで紹介しています。アクセスはタクシーで。T Rua da Conceição 601, Cidade Alta H 火曜から土曜8:00~18:00
宗教美術館(Museu de Arte Sacra):
聖アントニオ教会(ガロ教 会)に隣接しています。木造の聖人像、絵画など16世紀から19世 紀の作品や教会の道具や衣装などを展示しています。カフェ・フ ィリョ博物館から徒歩5分。T Rua Santo Antônio 698, Cidade Alta H 火曜から土曜9:00~17:00 日曜11:00~17:00