ク イアバ川沿いに広がるマット・グロッソ州の州都。市内にはビジ ネス客向けにホテルや飲食店も多く、北パンタナールやギマラン エス高原への観光のスタート地点となっています。気温は通年高 く、8月から10月は40度近くまで上昇し、11月から4月は雨期で 過ごしやすくなります。
クイアバは南米大陸のほぼ中心に位置し、1909年に探検家・カ ンディド・ロンドン氏が様々な調査の結果、中心地点はパスコア ウ・モレイラ・カブラウ広場内に設定しました。80年代以前は歴 史的建造物の保存は重要視されず、数少ない歴史的建造物といえ ば、ロザリオ教会と聖ベネディクト教会が代表的です。
自然に関しては、アマゾン、セハード、パンタナールの3種類に 分けられます。パンタナールを観光する場合、黄熱病(*)の予 防接種を受けておいたほうが安心です。マット・グロッソのパン タナールはポコネからスタートします。そこからパンタナール横 断道路の149kmの未舗装の道路と12箇所の木造の橋を進み、ポ ルト・ジョフレまで行きます。水量が減る乾季の5月から9月がお
薦めです。道路を行くと、ワニやカピヴァラ、様々な鳥類を見る ことができます。雨季の10月から4月は水かさが増し道路が水没 してしまいます。全長149kmの道路にはガソリンスタンドがない ので、レンタカーを利用する場合は満タンにして出発してくださ い。
ギマランエス高原はクイアバから69km、週末にはクイアバの住 民が集まる憩いの場所となります。高原は7月と8月は気温が100C 近くまで下がるので暖かい服装が必要です。
クイアバへのアクセス
クイアバ国際空港は市街地から約10kmに位置し、主な都市から 便が運行しています。市街地までタクシーを利用した場合、料金 はUS$18.00前後。クイアバ周辺をドライブするのであれば、国道 BR-070をポコネまで進み、そこからパンタナール横断街道(Rodovia Transpantaneira)が始まります。全長149kmの街道には木製 の橋が12箇所もあり、ホテルなど宿泊施設が点在します。夕方に は鳥がいっせいに飛び立つ姿が見られるでしょう。ギマランエス 高原(Chapada dos Guimarães)までは、クイアバからバスが出てい ます。所要時間は約1時間
持ち物
暑い地域なので薄手の衣類の用意が必要です。日向を歩くとき は、帽子、日焼け止めやリップクリームは必須です。トレッキン グには歩きやすい靴と飲料水もお忘れなく。
観光ルート
公園
セシ・パーク (Sesi Park):様々なアトラクションのあるアクアパ ークです。滑り台付プール、流れるプールの他、サッカー場、ス ポーツジム、フードコートやチャイルドルーム(6歳まで)もあり ます。T Rua Oátomo Canavarros 1079, Morada do Ouro F (65) 3648-7888 U www.sesipark.com.br H 木曜から日曜9:00~18:00
ギマランエス高原・ルート ギマランエス高原国立公園 (Parque Nacional da Chapada dos Guimarães):クイアバと、高原と同名のシャパーダ・ドス・ギマラ ンエス市の間に位置する広さ33,000haの国立公園です。数々の断 崖、沼地平野を一望できる展望台、落差86mのヴェウ・デ・ノイヴ ァ滝をはじめとするいくつもの滝、岩絵や動物の化石が発掘され た遺跡などがあり、ヴェアド・カンペイロ(鹿)、ポルコ・ド・マッ ト(猪)、ロボ・グアラ(たてがみおおかみ)、アルマジロ、ツ ッカーノ(オニオオハシ)などの野生動物も生息しています。ビジ ターセンターは、ヴェウ・デ・ノイヴァ滝近くにあります。 F (65) 3301-1133 H 毎日8:00~17:00
北パンタナール
パンタナール国立公園 (Parque Nacional do Pantanal):
マット・ グロッソ州とマット・グロッソ・ド・スール州の州境、パラグアイ川 とクイアバ川の合流地点に位置しています。10月から4月は雨季で 水に覆われ、ワニや魚類など水中で生息できる動物が多く見られま す。陸の動物は、カピヴァラ、アンタ(バク)、セルヴォ・ド・パンタ ナウ(アメリカヌマジカ)、鳥類はガルサ(ダイサギ)、アララアズ ウ(スミレコンゴウインコ)や、パンタナールのシンボル的な鳥、 トゥイウイウー(スグロハゲコウ)がいます。北パンタナールは、 ポコネから149km先のポルト・ジョフレまでパンタナール横断街道 を2時間走ります。観光にはIBAMAの許可が必要。狩りや釣りはもちろん、車や船を下りて周 辺を散策することも禁じられています。虫除けスプレー、日焼け止 め、帽子、薄地の服、防水加工した長靴と食料は必需品です。5月か ら9月は雨も少なく、動物を見るチャンスもあります。詳しくは、ポ コネのIBAMA(F (65) 3345-1187)、またはホテル・ポルト・ジョフレ・ パンタナールまで(F (65) 3637-1593)。
博物館
ホンドン博物館 (Museu Rondon):この地の先住民、インディオの 暮らしを紹介しています。インディオ保護に尽力した探検家、カン ディド・マリアノ・ダ・シルヴァ・ホンドン氏をたたえ博物館の名前と なりました。インディオの羽飾り、生活道具、武器、儀式用具、陶 器、楽器、織物、編み物などの他、日々の生活を記録した写真が展 示されています。T Av. Fernando Corrêa da Costa s/n, Universidade Federal de Mato Grosso F (65) 3615-8489 U www.ufmt.br H 火曜から 金曜7:30~11:30 / 13:30~17:30、土曜と日曜7:30~11:30
教会
サン・ベネヂクト教会 (São Benedito):
1722年に建てられたバロ ック様式の教会です。祭壇はロココ調で金泥の木彫が飾られてい ます。国内の歴史的芸術遺産として登録されています。 T Praça do Rosário, Centro
パンタナール
2000年に世界自然遺産に登録されたパンタナールは、マット・グロッ ソ州南西部から、マット・グロッソ・ド・スール州の一部にまおよぶ面積 187,818haの世界最大の 湿原ですが、保護地域と 認定される部分はブラジ ル湿原地帯全体のわずか 1.3%に過ぎません。一般 的にパンタナールと呼ば れる地域は、パンタナー ル国立公園とペーニャ、 ドロシェとアクリザウ自 然保護区域によって形成 され、クイアバ川とパラ グアイ川の豊かな水量が 動植物を育んでいます。